大阪大学産業科学研究所の真嶋哲朗教授、藤塚守准教授らの研究グループは、黒リンとグラファイト状窒化炭素の二成分からなる複合体を用いた光触媒を開発し、この光触媒を使用すると可視光・近赤外光の照射によっても、水から水素生成が効率よく起こることを世界で初めて見出しました。この触媒は金属を全く使用していない、環境に好ましい、完全金属フリーの触媒です。
従来の光触媒では、太陽光に4%程度しか含まれていない紫外光を利用するため、水から水素への太陽光エネルギー変換効率は低く、実用からは遠いという問題がありました。
紫外・可視光のみならず近赤外光にも強い吸収をもつ層状の黒リンと、数層からなるグラファイト状窒化炭素との二成分からなる複合体を合成しました。この複合体に可視光・近赤外光を照射すると、複合体の光触媒作用によって、水から水素が効率的に生成します。
米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society」に、9月21日に公開されました。
http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/toppage/hot_topics/topics_20170927/
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